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【衝撃】AGA治療で癌(がん)になる!?

AGA治療で一番多く用いられている治療薬『フィナステリド』について調べていると、“前立腺がん”との関連を示唆する記事をよく見かけます。

これは本当なのでしょうか?

今回は、自ら薄毛治療を行っている医師としてメディアでも注目される、AGAスキンクリニックの水本理先生による“AGA治療とがんの因果関係”についての解説動画を取り上げながら、AGA治療薬『フィナステリド』についてより詳しく解説していきたいと思います。

当記事の内容については、AGA治療を始めるまえに覚えておかれるべき話となりますので、是非参考にしていただければと思います。

フィナステリドってどんな薬?

今では、AGA治療薬として広く知られているフィナステリド。しかし、元々は前立腺肥大症の治療薬として開発されたお薬です。前立腺は、精子に栄養を与え、保護する役割を持つ前立腺液を作り出す大変重要な生殖器の一つで、男性にしかありません。
AGAは、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの量が増えると発症するとされていますが、前立腺肥大症も同様の原因で発症します。フィナステリドには、ジヒドロテストステロンを減少させる効果があることが発見されたため、男性疾患の夢の新薬として期待されていました。
しかし、1993年に1万8000人を対象に行われた前立腺がん予防の臨床試験において、フィナステリド5mgを投与した結果、前立腺がんそのものは減ったものの、より進行した悪性腫瘍が多く発見されたため、フィナステリドの副作用によるものではないかという疑念が浮上し、FDA(アメリカ食品医薬品局)から前立腺肥大症治療薬として用いることに対しても注意喚起されたことがありました。 (※進行した悪性腫瘍が多く発見された理由は後述します。)

こうした経緯から、「フィナステリドはがんになる」といった噂が広まったと言われています。

フィナステリドに“発がん性”はある?

では、本当にフィナステリドには発がん性があるのでしょうか?
「答えはNo」というのが現在の見解のようです。
長年の研究結果で、フィナステリドは寧ろ、前立腺がんの死亡リスクが25%も減少していることがわかったのです。要するに、現在ではフィナステリド5mgを服用すれば、前立腺がんの予防にも効果が期待できるという見方に変わっているのです。
そもそも、AGA治療で用いるフィナステリドの用量は1mgですので、前立腺肥大症や前立腺がん予防で用いる用量の1/5ですから副作用リスクも低下しますので、大きな心配をする必要はないと言えるでしょう。

AGA治療薬は抗がん剤による抜け毛に効果がある?

では上記を踏まえ、今回の動画でも解説されている抗がん剤治療とAGA治療の関係について解説していきたいと思います。
まず、フィナステリドについては、「フィナステリドってどんな薬?」で説明したとおり、がんの予防には期待できても、悪性度の高い腫瘍が多く見つかった経緯から、既に発生してしまっているがん治療に効果はないということがわかります。では、抗がん剤治療の副作用でよく知られる、抜け毛に対してはどうでしょうか?

水本先生の解説によると、抗がん剤治療は『癌細胞の様な分裂の激しい細胞に作用する治療』であるため、細胞の分裂が激しい部位である毛根部が抗がん剤の攻撃を受けてしまうことで、髪の毛が抜け落ちてしまうそうです。
そのため、発毛薬(ミノキシジル)のような、毛母細胞を刺激して活性化させる治療薬は、かえって抗がん剤による攻撃を受け易くさせるうえに、そもそも抗がん剤の副作用で毛母細胞が不活性化しているところへ投与しても効果が期待できないため、おすすめはできないとのことです。

なるほど…非常にわかりやすいですね!

AGA治療中に前立腺がんを見落とす可能性

そして、今回の動画で肝となる部分が「AGA治療を行っていると前立腺がんを見落としてしまう可能性がある」という点。
健康診断結果でも目にすることのあるPSA値は、前立腺で作られるたんぱく質であるPSAの量のことで、前立腺がんの腫瘍マーカーとして用いられています。つまり、この数値が高いと、前立腺がんの疑いがあるので精密検査を勧められるわけですが、フィナステリドを服用していると、このPSA値が半減してしまうそうです。
本来、PSAの基準値は0~4ng/mlなのに対し、フィナステリドを服用している場合は2ng/ml以下に減少するため、前立腺がんの疑いがある6ng/mlの数値が出るはずのケースでは、3ng/mlまで減少することになり、健康診断では「異常なし」と診断されてしまうことで、かなり進行した状態で発見されるケースが増えてしまうとのこと。
上述した前立腺がん予防の臨床試験結果において、「前立腺がんそのものは減ったものの、より進行した悪性腫瘍が多く発見された」という話がありましたが、なるほど・・・この説明を聞いて納得です。

つまり、発見が遅れてしまうことが「フィナステリドを飲むと癌になる」という噂が広まった主な要因と言えるわけですね!この噂が『嘘!』と言えるとわかっただけで、ホッとしました!

でも、AGA治療を続けていると前立腺がんの発見が遅れてしまうというのは困りものです…。治療を行っていても早期発見できる方法はないのでしょうか?
ご安心ください。その答えも水本先生が教えてくれていますので、以下まとめをご覧ください。

【まとめ】前立腺がんの早期発見に大切なこと

AGA治療を行いながらも前立腺がんを早期に発見できるようにするためには、「自身が使っているお薬をきっちりと医師に伝えることが大切」と、水本先生は伝えてくれています。
どのような治療を受けるにしても、私たち患者は、薬の効果にだけ目を向けるのではなく自身の健康管理のために、薬の副作用・副次作用にも目を向けることが大切なのですね。

AGAスキンクリニックは、常に患者様の安心・安全を心掛け、満足いく結果と医療サービスを提供できるよう、常に患者様のお悩みに寄り添ってくれるAGA専門クリニックです。抜け毛・薄毛のことでお悩みの患者様は、男性・女性問わずお気軽にご相談いただくことをオススメします。

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