首や顔、頭部に感染!?「新型水虫」
更新日:2012年6月24日
一般的な水虫菌といえば「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種ですが、日本では現在「新型水虫菌」と呼ばれるものが感染者を増やしているようです。
新型水虫菌が日本上陸
この新型水虫菌と呼ばれているものは「トリコフィトン・トンズランス菌」という白癬菌です。”新型”と言われると、従来の水虫菌が突然変異してパワーアップしたかのように感じますが、実はこのトンズランス菌は日本にいなかった菌であって、南北アメリカやヨーロッパでは以前から感染者をだしてきた菌だそうです。そしてこのトンズラス菌は、足よりも上半身や頭部を好むのが特徴で、感染力も強く治りにくいそうです。
新型水虫の症状の特徴
頭部にトンズランス菌が感染した場合、最初は虫刺されのような円形のピンクの発疹を作ります。その後、発疹がかさぶたになってフケが多くなるという症状に進行することが多く見られるそうです。この時点で痒みなどはなく、「フケが増えたかな?」程度の自覚症状しかないようです。そしてそのまま放置すると症状は悪化し、頭皮が盛り上がり、膿が出て脱毛を引き起こすこともあるそうです。
新型水虫の治療法
初期の軽度の症状の場合は、抗真菌薬の塗り薬や、頭皮であれば抗真菌薬が入ったシャンプーを使って経過を見ますが、治りが悪い場合は、更に内服薬を服用することになるそうです。市販薬での完治は難しいそうで、上半身に発疹ができたり、フケが増えたなどの症状が出た場合は、皮膚科に行くことが勧められています。
特に柔道やレスリングなどの格闘技は、体を密着させる機会が多く、頭部や上半身に擦り傷ができやすいため、その傷口から感染が拡大していくことが多いようです。少しでも怪しい症状を感じたら、感染拡大を防ぐためにも早めに受診するようにしましょう。
※画像はイメージです。