薄毛の仕組みが新たに判明-研究発表
更新日:2011年9月29日
AGAの研究はどんどん進展しています。薄毛のメカニズムが新たに判明しました。今回、薄毛の仕組みの解明を一歩前進させたのはアメリカにあるペンシルバニア大学を中心とする研究チームです。
判明した薄毛のメカニズム
研究チームがアメリカの医学誌に発表した内容によると、髪の毛が成長するとき、頭皮にある「幹細胞(様々な役目を持つ細胞に変化できる細胞)」が「前駆細胞(特定の細胞に変化できる細胞)」に変化したのち「毛母細胞」や「角化細胞(表皮や髪になる細胞)」などに変化して髪の毛を成長させていくそうです。
調査対象はAGAの男性
研究チームが調査対象に選んだのは、AGAの症状がある40~65歳の54人の男性から頭皮の細胞を採取して、細胞の種類とその数を調査しました。薄毛の部分と毛の生えている部分を比較したところ、幹細胞の数に大きな差は見られなかったものの、前駆細胞の数に大きな差が見られた。前駆細胞は薄毛部分に少なく毛の生えている部分では多く存在していることが判明した。
新たなAGA治療薬の可能性
つまりAGAの薄毛症状を植物に例えると、髪の毛の種はあっても発芽していない状態だったことが判明したようです。この種を発芽させる成分を開発できれば新しいAGAの治療法が開発できる可能性があるとも研究チームは発表しました。プロペシアはAGAの原因になる悪玉男性ホルモンを作らせない薬ですので、今回の発表で示唆されたメカニズムとは違うため、AGA治療の新しい選択肢になる可能性があります。
※画像はイメージです。