「ハゲ」は標準語であり、名誉毀損にはあたらない。韓国最高裁
更新日:2012年11月6日
自分の薄毛をネタにしている人にとって「ハゲ」はおいしいワードかもしれませんが、一般的には言われて嬉しい人はいないと思います。例え顔では笑っていたとしても、心では泣いていることでしょう。お隣の韓国では、この「ハゲ」という発言が、名誉毀損に当たるとして訴訟問題に発展したようです。
チャットの中での発言が問題に
釜山(プサン)に住むキムさん(30歳、男性)は、インターネットのチャットでやり取りをしていたパクさんのことを「ハゲ」と呼んだことから、パクさんに名誉毀損で訴えられてしまったそうです。実際にはパクさんはハゲていなかったため、一審では無罪判決となったものの、二審ではキムさんに30万ウォン(約26,000円)の罰金刑が宣告されたそうです。
「ハゲ」は標準語!?
しかし、日本の最高裁に当たる大法院は、「ハゲ」という単語は髪の少ない頭部を指す標準語であり、他人を「ハゲ」と呼ぶことは軽蔑にはあたらず、インターネット上の書き込みも表現の自由の保護対象に含まれるため、名誉毀損(きそん)罪は適用できないとの判断を下したといいます。
韓国の刑法によれば、事実でない部分について侮辱的に発言したり、非難したりした場合は侮辱罪が成立するそうです。大法院関係者は「ハゲていないのにはげと言ったため、パクさんが侮辱罪で告訴していれば、罪が成立していた可能性もある」と話しているとのことです。
「ハゲ」という言葉は確かにわかり易い表現ではありますが、日本では一般的に良い意味では使われません。ハゲている人もいない人も、罪になる、ならないは関係なく、できるだけ人に対しては使わないようにしたいものです。