薄毛治療は植毛から投薬に-ヘアケア市場の推移
更新日:2012年3月8日
市場調査とマーケティングを事業とする企業が「ヘアケア市場に関する調査結果」を3月6日に発表しました。「ヘアケア市場」は「カツラ市場」「植毛市場」「発毛・育毛市場」「ヘアケア剤市場」で構成されています。
発表によると2011年度のヘアケア市場の市場規模は前年度と横ばいの4288億円(0.1%増)であると見込まれました。ヘアケア市場は近年の景気の悪化の影響を受けて3年連続で市場規模が縮小されてきましたが、底打ちの状態になったようです。
AGA治療の需要の変化
AGAの対策や治療法が「カツラ」や「植毛手術」から医療機関による「投薬」に需要がシフトしたため「カツラ市場」と「植毛市場」は市場規模が縮小傾向にあります。市場規模の推移の詳細は、カツラ市場は2年前と比べ4.3%減の1330億円に、植毛市場は同28.9%減の48億円になるなどAGA治療薬の需要の高さが伺えます。
また、発毛・育毛剤市場とヘアケア剤市場は2年前に比べて好調です。AGAなどの髪の悩みに対するスカルプケアを押し出した商品が市場を牽引しているようです。市場規模は、発毛・育毛市場が同8.7%増の636億円に、ヘアケア剤市場は同2.4%増の2274億円に推移しています。
調査会社によるとヘアケア市場の今後はたとえ不況が続いてもAGA治療の意識の高まりから、当面は横ばいまたは微増で推移すると予測されています。しかし、アデランスなどが実用化しようとしている毛髪再生医療が市場へ投入されると、再び需要の変化が起こるのではないでしょうか。
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