父親になると男性ホルモンに変化
更新日:2011年10月7日
男性の同僚が、子供が生まれたのを機に仕事への姿勢が変わるなんてことを経験した方もいらっしゃるのではないでしょうか?アメリカにあるノースウェスタン大学の研究チームが、子供が生まれることで父親にあらわれる変化を生物学的に調査しました。調査対象は20代の男性600人、男性ホルモンの変化を6年間にわたって調査したようです。調査中に子供が生まれた方は、被験者全体のおよそ3分の1でした。
テストステロンの減少
調査の結果、子供のいない被験者の男性ホルモンは14%減少しました。これは20代の男性の平均的な数値なのですが、子供のできた被験者の男性ホルモンは34%も減少したとのことです。さらに、生後1ヶ月以内の新生児を持つ被験者の男性ホルモンは50%も減少していました。今回調査した男性ホルモンはテストステロンと呼ばれ、今回の調査で男性の行動に影響を与えて子供に興味をもつようになる作用があると推測されました。
AGAとテストステロン
AGAの薄毛症状にもテストステロンは強く関係してきます。テストステロンが髪の毛の根元にある毛乳頭細胞の中で、5αリダクターゼと呼ばれる酵素によってジヒドロテストステロンに変化します。このジヒドロテストステロンがホルモンレセプターと結びつくことで、AGAを引き起こします。
テストステロンの減少とAGAへの影響
AGAに強く関係のあるテストステロンが減少することでAGAのリスクは減りそうですが、現在のところテストステロンの量よりもホルモンレセプターとの結びつきの方がAGAに影響を与えていると考えられています。ホルモンレセプターがジヒドロテストステロンと結びつく性能に個人差があるため、ホルモンレセプターがジヒドロテストステロンと結びつきやすい人はテストステロンが少なくても効率的にAGAを進行させてしまうようです。
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