幹細胞移植で発毛、生え変わりも
更新日:2012年4月18日
毛を作る器官の元になる幹細胞を培養し皮膚に移植して、正常のヘアサイクルを持つ毛を生やすことに東京理科大などのチームがマウスを使った実験に成功しました。
発毛実験の成果
毛の「種」にあたる細胞を皮膚に移植することで、通常の毛と変わらない毛が生えてきたという結果ですが、「種」にあたる幹細胞は従来の技術では胎児から採取する必要がありましたが、今回の実験では成熟したマウスのヒゲを用いて発毛に成功しました。
また移植の際に色素を作る細胞を一緒に移植したところ、もともと白い毛が生えていたマウスでも、黒や茶色などの毛を生やすことに成功した模様です。
AGA治療への応用
今回の実験を元にAGAの薄毛症状の根本的な治療に応用できる可能性が期待されています。将来的には自分の髪から「種」となる細胞を培養して、自分へ移植できるように研究を続けていくようです。
AGAは進行性の脱毛症であるため、移植した髪が再びAGAによって脱毛する可能性も危惧されますが、髪の毛は移植元の性質を引き継ぐため、AGAの影響を受けない後頭部の髪の毛から培養することでAGAの影響を受けない髪の毛を作り出せる可能性もあります。
AGA治療の主役はいずれ投薬から毛髪再生医療へ移っていくのではないでしょうか。
※画像はイメージです。