コラーゲン不足で白髪と薄毛に-マウスで解明
更新日:2011年12月28日
タンパク質の1種である「17型コラーゲン」が毛根で不足すると、薄毛と白髪の両方の原因になることがマウスの研究で明らかになりました。この研究は東京医科歯科大学の西村栄美教授(幹細胞医学)のチームがアメリカの科学誌に発表しました。
教授によると「頭皮で17型コラーゲンが作られる薬が開発できれば、一部の脱毛や白髪を治療できる可能性がある」と新たなAGA治療薬の可能性と、白髪を黒髪に戻せる可能性を示唆しました。
17型コラーゲンが脱毛を防ぐ働き
17型コラーゲンは毛根にある毛包幹細胞を枯渇させないことで脱毛を防ぐ働きがあると判明し、さらに毛包幹細胞が色素細胞を作り出す「TGFベータ」と呼ばれるタンパク質を作り出すのにも17型コラーゲンを必要になることが判明しました。
マウスの研究で発毛と白髪の仕組み解明
遺伝子操作で17型コラーゲンが作れないマウスではTGFベータが作られず、半年で白髪になり、その後4~5ヶ月で全身の毛が抜けた。さらに人間の17型コラーゲンを作れるように遺伝子操作をしたところ、毛包幹細胞と色素幹細胞が作られ、脱毛と白髪を抑えることができたとのことです。
※画像はイメージです。